今日は「株主優待」のお話です。
「株主優待」はお得だよ!と聞いたことはあるけど、、、よく分からない、という方に少しでも株主優待のイメージを持っていただけるよう簡単に説明しているので、よかったら参考にしてみて下さい。
株主優待とは?
今や上場企業の35%以上で「株主優待」が実施されているそうです。
簡単に言えば、「株主優待」とは、上場企業が株主に対して「株主になってくれてありがとう!」のお礼の品、もしくは、株主になってもらうための動機付けになる「株主還元」の一例です。
なので、株主優待の内容も各企業それぞれのものになっています。
外食の企業であればお食事券、食品会社であれば自社商品、直接市場に出ている商品がない会社はクオカードを配布する、等々で意外なものを扱っている会社もあります。
以前はさほど知られていない制度でしたが、優待投資家の桐〇さんが「月曜から夜更かし」というテレビ番組で紹介され、そのあまりにインパクトの強い内容から一気に知れ渡りました。
もはや株主優待を消化するために動き回っている印象でしたから(笑)。
ただ、株主優待を上手に活用できている方からすると、それだけ大きな価値のある制度が株主優待制度であるとも言えます。
株式の「権利確定日」とは?
通常、株式を所有していると、年に1回もしくは2回、「権利確定日」というものが訪れます。
「権利確定日」とは配当や株主優待をもらうために、株式を所有している必要がある日のことを言います。
例えば、3月決算の会社なら3月末で株式を売らずに持っていないといけないということですね。
具体的に2022年7月で示しますと、7月31日は日曜日で、30日が土曜日です。
「権利確定日」は土日祝日の場合は平日に前倒しされるので、29日(金)となります。
そしてこの権利を取るためにはその2日前の27日(水)が終わった段階で株式を所有している必要があります。この27日(水)を「権利取り日 (権利付最終日)」と言います。
逆に言えば、翌日28日(木)に株式を売却しても2022年7月の権利は貰えることになります。この28日(木)のことを「権利落ち日」と言います。
カレンダーで見るとこんな感じです。
月 25
火 26
水 27 ←権利取り日
(権利付最終日)
木 28 ←権利落ち日
金 29 ←権利確定日
土 30 ←さらにお休みのため、繰り上げ
日 31 ←本来はこの日が権利確定日だが、お休みのため、繰り上げ
要するに、配当や株主優待をもらうためには、27日(水)の15:00(証券市場の取引終了時刻)時点で株式を所有していれば良いということになります。
配当金と株主優待の違い
配当金も株主優待も、株主還元の一環です。
「配当金」は、利益処分という過程を経て、会社の儲けの一部を株主にお金で払ってくれる仕組みです。たまに儲け以上に配当を出してくれる会社もありますが…。
配当金は持っている株数や株の種類に応じて支払われ、通常、配当金には約20%の税金(所得税・住民税)がかかってきます。
それに対して「株主優待」とは、配当金の利益処分を行う前に、経費の1つとして計算されます。
あまり我々株主には関係ない話ではありますが…。
また、嬉しいことに株主優待には通常、税金はかかりません。そのままの金額が手元に残ります。
配当金は株数や株の種類と連動しますが、株主優待はその会社が独自に定めた基準で配分されます。
これは個人投資家にとって非常にありがたい話です。
1,000,000株持っていても、100株しか持っていなくても、株主優待は同じということもありますからね。
まとめ
「株主優待」のイメージは持ってもらえましたか?
ちなみに、この個人投資家にとって嬉しい株主優待制度ですが、これは日本独自の仕組みです。
海外でこのような仕組みは聞いたことがありません。
海外の機関投資家からすれば、株主優待にかけるコストを配当金に回すのが株主への公平な配分であると考えるようです。
確かに理屈はその通りなんですよね。
日本では証券市場に上場を維持するために、一定の株主数を確保するという目的で株主優待制度を導入する企業がいると思います。
それでも良いと思います。
個人投資家に有利な制度ですし、株主優待をもらい続けて、お得に節約しながら日々の生活を少しリッチにするのも楽しいことですもんね!
「まんぷく」が実際に取得した株主優待も他の記事で紹介しているので、併せて参考にしてみて下さい!